MENU
このたび、第35回骨盤外科機能温存研究会研究集会の会長を仰せつかり、2026年6月27日(土)に、愛知県名古屋市のウインクあいち(WINC AICHI)で開催する運びとなりました。藤田医科大学ではこれまでに丸田守人名誉教授による第11回研究会、前田耕太郎名誉教授による第24回研究会を開催させていただいております。この度歴史と伝統ある本研究会を開催させていただくのは、私にとっても藤田医科大学にとっても大変光栄なことと存じます。会長の石原聡一郎先生をはじめ、これまで本研究会を支えてこられた多くの先輩方に心から感謝申し上げます。
さて、本研究会は患者のQ.O.Lに大きく関与する排泄・生殖系の機能温存、再建、骨盤内臓器の手術の発展と普及を目指して、外科系・産婦人科系・泌尿器科系の骨盤外科を担う各診療科の著名な先生方のご尽力で発足しました。以前は骨盤内各臓器の解剖学・生理学などでの認識や呼称について診療科間で相違がありました。しかし、腹腔鏡手術・ロボット支援手術の普及により高解像度の画像や繊細な手術手技を診療科間で共有できるようになり、解剖学・生理学・発生学などにおける診療科間の認識の統一を望む機運が高まっています。骨盤臓器に関与する各診療科が議論することで患者のQ.O.Lに寄与してきた本研究会の功績は計り知れません。
一方、外科領域ではたとえば低位前方切除後症候群(LARS)のように機能温存を目指したが故に機能障害が起こるジレンマが問題になってきております。そこで、今回のテーマを“機能温存の光と影”とさせていただきました。各診療科における機能温存術の功罪について議論をしていただきたいと思います。また同時に、各診療科との連携が必要な骨盤臓器脱手術や多臓器合併切除手術に対するknow-howについての演題も企画させていただきました。
昨今の厳しい経済情勢のなか、誠に恐縮ではございますが、本研究会の趣旨をご理解いただき、何卒格別のご支援を賜りますようお願い申し上げます。
末筆ながら皆様の一層のご発展を祈念申し上げます。