ご挨拶

 第50回全日本教育工学研究協議会全国大会を港区教育委員会をはじめとした関係者の方々のご協力を得て、開催できますことに感謝申し上げます。
 本大会では、小中一貫教育校2校、小学校2校の授業公開を予定しております。最先端の教育環境における実践から多くの事を学べると期待しております。また、主会場は東京都港区立小中一貫教育校 赤坂学園赤坂中学校です。大都会の真ん中にありながら、豊かな学習空間のあるとても特徴的な新築校舎です。ここでは授業公開のみならず、基調講演、研究協議会、ワークショップなども企画されております。全国の教員現場の方々、教育情報化関連企業の方々、教育の情報化を研究対象としている教育工学研究者の方々には、ぜひ、充実したプログラムを通して実践と理論の交流を行い、連携協力関係を築いていただければ幸いです。
 テーマは、「Next GIGA ~創造性を育む ICT を活用した新しい時代の教育を目指して~」です。港区では、高松政則副会長をはじめ会員の皆様が、日々教育工学研究の発展に取り組んでおります。その日頃の成果を発信するとともに、全国の先進的な事例と交流できる場になればと願っております。
 50回目となる節目の大会になります。新たなGIGAスクール構想も始まります。次期学習指導要領の検討も本格化します。デジタル学習基盤を前提とした学びとは何か、改めて検討していく重要な時期に当たります。そこで、同じく50周年を迎えるパナソニック教育財団と共同で、これまでの成果を振り返りつつ、未来に向けて何をすべきか議論を深めるイベントも企画しております。

 日本教育工学協会、通称JAETの全国大会は、全国各地の教育研究団体の主体的な取り組みを核に、地元の教育委員会のご協力、賛助会員の皆様のご支援をいただくことで、開催することが可能となります。開催の前年度からパナソニック教育財団のご支援をいただき、JAET役員を中心にアドバイザーとして授業公開校の研究支援を行う取り組みも進めております。今回も全国大会開催に向けて、教育委員会の方々や企業の皆様からも多大なご支援をいただき、実践研究に協力していただいていることに感謝申し上げます。
 ここ数年、研究発表は100件程度あり大変に盛況です。できるだけ多くの方に発表していただけるよう、教育工学に関わる研究や実践の発表であれば、どなたでも申し込むことができるのもJAETの全国大会の特徴です。まだ発表されていない方も今年の発表を参考にして、次年度の大会に向けて準備を進めていただければと思います。
 日本教育工学協会の活動は、主に賛助会員の皆様からのご支援、ご協力に支えられて行われております。多様なプログラムを通して明日の教育実践に役立つ研究成果を交流していただければ幸いです。

2024年6月吉日
日本教育工学協会会長/東京学芸大学教授
高橋 純

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