スポンサードセッション・ランチョンセミナー


スポンサードセッション

プラチナスポンサードセッション

提供 株式会社ナベ・インターナショナル
日時・場所 9月9日(土)10:10-11:40 連合大会合同企画内(第2・3会場)

◆ コアファシリティの課題とその解決のためのプライベートクラウド導入ご提案

   講演:吉村 淳 博士(農学)(株式会社ナベ インターナショナル 技術開発部)


ゲノムを筆頭としたライフサイエンス・バイオメディカル分野において、複数の研究機関や 研究室、開発部署の機器や予算、管理者等を集約したコアファシリティを組織しようとの流 れが起こっています。中でも、計算機やストレージをコアファシリティに集約させる場合は、以下のような課題が発生します。

 ・当該分野におけるデータ解析環境の多様化への対応
 ・既存のクラスターシステムより高度に求められる分離性
 ・脆弱性をはじめとしたセキュリティ対応要求の高まり
 ・システムの複雑化による管理手間の増大

本セッションでは、計算リソースの複数テナント共同利用における上記の課題を解決するための、柔軟性に富んだプライベートクラウド技術について考察します。併せて、弊社製品であるコアファシリティ向けプライベートクラウド“Takeru Core DC”の具体例として、ログインノード仮想マシン化の事例、および弊社内構築システムの実運用状況を解説します。

ゴールドスポンサードセッション

提供 プライムテック株式会社
日時・場所 9月7日(木)13:50-15:20 口頭発表セッションO1内(第2会場)

◆ 100nmの分解能で捉える単細胞レベルの空間トランスクリプトーム解析

   講演:顧 文彬(プライムテック株式会社 研究支援部)


 近年、空間情報と紐づいた網羅的な遺伝子発現解析である空間トランスクリプトミク スが注目を集めている。次世代の解析技術は scRNA-seq 技術を拡張したもので、遺伝子発現情報に組織切片上の位置情報を結びつけた新たな視点からのトランスクリプトーム解析が可能である。なかでも、Vizgen 社 MERSCOPE®は、MERFISH 技術により、細胞または組織切片上の RNA 転写物を直接可視化してカウントすることで、シングルセルレベルの空間トランスクリプトミクスを実現している。
 この技術は幅広い研究分野で応用が可能である。がん研究分野を例に挙げると、患者腫瘍組織の細胞やトランスクリプトをサブセルラーレベルの分解能で直接的かつ精確に計測すると、不均一な腫瘍微小環境に埋め込まれた細胞や遺伝子間の空間情報をプロファイリングすることが出来る。これにより、がん研究および予後の診断に創新的なアプローチが提供可能となる。本発表では、Vizgen のがん汎用プレデザインパネル(500 遺伝子)と完全カスタマイズ遺伝子パネル(405 遺伝子)を用いて、多様な腫瘍型のヒト臨床検体(新鮮凍結組織およびホルマリン固定パラフィン包埋組織)を MERSCOPE®で測定した最新の研究事例を紹介する。MERSCOPE®は、分子・細胞間相互作用の予測や創薬ターゲットの特定、新規細胞サブタイプの同定などの難題に新たなソリューションを提供できる。


提供 株式会社ダナフォーム/先端加速システムズ株式会社、株式会社ナベ インターナショナル
日時・場所 9月8日(金)10:50-12:20 口頭発表セッションO3内(第3会場)

◆ 超高速ヒトゲノム解析システム:AAS-G1

   講演:姫野 龍太郎(順天堂大学、先端加速システムズ株式会社)

 ゲノムシーケンスにかかるコストが低下したため、ゲノムデータの生産量が急速に増大しており、その一次解析(マッピングとバリアントコーリング)にかかる時間が次第に問題とされるようになってきている。
 そこで、我々は超高速ヒトゲノム解析システム AAS-G1 を開発した。GPU などの特別なハードウエアを持たない市販のパーソナルコンピュータを用いても、深さ 30 のヒト全ゲノム解析のマッピングとバリアントコーリングにかかる時間が 15 分を切る超高速性能を達成した。また、FDA Truth Challenge V2 を用いて解析精度の確認を行ったところ、BWA-MEM とGATK を用いた場合よりも高い精度も達成した。2023 年 9 月 1 日からユーザーに対してシステム販売を開始する。また、今後さらに性能を向上させるとともに、癌ゲノム解析やメタゲノム解析にも適用するための機能拡張も進める予定である。

◆ AAS-G1 搭載ゲノムデータ解析システムのご紹介

   講演:渡辺 理恵(株式会社ナベ インターナショナル)

 AAS-G1 搭載 Takeru は、AAS-G1 を円滑に動作させ、またゲノムデータ解析に必要な IT 環境整備と解析ツール設定を含むシステムである。本システムにより、ユーザー個別の状況に最適なデータ解析基盤を構築できる。


提供 bitBiome株式会社
日時・場所 9月8日(金) 13:50-15:20 口頭発表セッションO4内(第1会場)

◆ 多様な環境におけるメタゲノムとシングルセルゲノムの比較/統合技術

   座長:瀬尾 英雄(bitBiome株式会社 事業開発部)

   講演:有川 浩司(bitBiome株式会社 先端技術開発部)


DNA 解読技術とバイオインフォマティクス技術の飛躍的な向上が培養に依存しない微生物ゲノム解析を可能とし、多くの未培養ゲノムがデータベースに追加されてきている。未培養ゲノムを獲得するアプローチの 1 つであるメタゲノム解析は、様々な環境におけるゲノム配列および遺伝子配列を獲得できるため、微生物の多様性の理解に大きく貢献している。一方、メタゲノムから獲得した遺伝子の多くは部分的なものであることや、16S rRNA などのよく保存された領域を再構築しにくいこと、土壌などの微生物が多様な環境ではアセンブル時のリード使用効率が悪いことなどが課題として残っている。未培養ゲノムを獲得するもう 1 つのアプローチであるシングルセルゲノム解析は、1 細胞由来の細菌からゲノム配列を獲得できるため、高解像度なゲノム配列の取得、高効率な 16S rRNA の回収、プラスミドやファージなどの可動性因子とホストの関連付けなど、メタゲノム解析が弱点としていることを補うことが可能である。bitBiome(株)では、bit-MAP®と呼ばれるシングルセルゲノム解析技術を活用し、多様な環境からシングルセルレベルの微生物ゲノム配列を獲得し蓄積している。同時に同一サンプルからメタゲノム解析による網羅的な遺伝子収集も行っている。本セッションでは、多様な環境から獲得したメタゲノムとシングルセルゲノムの特徴、およびこれらを統合する技術に関して紹介する。


提供 ビジュアルテクノロジー株式会社
日時・場所 9月8日(金)13:50-15:20 口頭発表セッションO5内(第3会場)

◆ QC時代に向けて、最適なコンピューティングパワーをお手元に

   講演:西村 圭央(ビジュアルテクノロジー株式会社 テクニカルSE部 常務取締役)

   講演:湊 雄一郎(blueqat株式会社 代表取締役)


本セッションでは、「コンピューティングパワーで全ての人々を幸せに!!」という企業理念のもと、ビジュアルテクノロジー株式会社が長年HPC 分野において携わらせていただいたシステムの構築、サポート、運用支援事業、常駐型の運営支援事業などの導入事例など、かゆい所に手が届くサービスをご紹介いたします。
また、HPC、AI 分野だけではなくこれからの量子コンピューティング時代に向けての新たな取り組みとして、コンサルテーションや作業計画最適化ソリューションなど疑似量子アニーリングソフトウェアなどをご紹介いたします。


提供 アメリエフ株式会社
日時・場所 9月8日(金)15:30-17:00 口頭発表セッションO6内(第3会場)

◆ 創薬における新規バイオマーカー探索システム
  〜オミクスデータからの仮説検証プラットフォーム〜

   講演:山口 昌雄(アメリエフ株式会社 代表取締役)


 近年、バイオインフォマティクスと計算生物学が進化し、巨大な生物学的データセットを利用して新たな洞察を得る「データからの仮説生成」へのイノベーションが起きようとしています。この講演では、公開トランスクリプトームデータを活用した創薬研究向けバイオマーカー探索ワークフローと、その中核となる仮説検証システムをご紹介します。

 私たちが開発しているオミクスデータ解析システム「Omics Reporting Package」を、クラウドサービスやオンプレミスサーバ上で動作させることで、「公開データによる仮説検証」の効率化に貢献できます。このシステムは、公開トランスクリプトームデータと、臨床検体等のインハウスデータをメタアナリシスにより統合して、薬剤の作用機序の解明やバイオマーカーを探索するためのツールです。特徴として、大量データにおけるメタデータをグルーピングし、着目条件に対してドリルダウンすることで、多面的にデータ解析を試行するためのシステムです。

 本システムでは、インハウスバイオバンクに蓄積された膨大なデータをデータベース化し、ワークフロー上で活用することが可能です。将来的には、AIと機械学習の技術を活用し、整理された大量のデータからの仮説生成プラットフォームを目指しています。


ランチョンセミナー


提供 メタジェンセラピューティクス株式会社
日時・場所 9月7日(木) 12:30-13:30(第1会場)

◆ スタートアップ×アカデミア×バイオインフォマティクス

   講演:渡邊 日佳流、中原 拓、山田 拓司(メタジェンセラピューティクス株式会社)


メタジェンセラピューティクスは、腸内細菌科学を活用した医療と創薬をおこなう大学発スタートアップです。本セッションでは、私たちが現在取り組んでいる活動とその社会的インパクトについてご紹介します。
私たちの主なミッションは、「腸内細菌叢移植(FMT)」の実現と「マイクロバイオーム創薬」の推進です。腸内細菌叢は、がん、潰瘍性大腸炎、パーキンソン病、アレルギーなどのさまざまな疾患と密接に関係していることが明らかになってきています。 私たちは、この革新的な研究領域の先駆者として、日本初の腸内細菌叢バンクを構築し、 FMT と創薬事業の両方に応用しています。FMT を通じて腸内細菌叢の可能性を探索し、その結果から独自の医薬品候補を開発しています。この FMT 起点のリバーストランスレーショナルアプローチは、臨床開発の成功確率を高める可能性があります。
バイオインフォマティクスは、私たちの研究開発における重要な要素で、作用機序の解明や新薬候補の発見に貢献することができます。本セッションでは、「スタートアップ×アカデミア×バイオインフォマティクス」の観点から、バイオインフォマティクスがどのように活用されているかについて詳しくお話しします。 最先端のヘルスケアビジネスと創薬にご興味がある方や、バイオインフォマティクスが社会に与えるインパクトを知りたい方はぜひご参加ください。私たちと一緒に、この刺激的な領域での可能性を探求しましょう。


提供 株式会社HPCテック
日時・場所 9月7日(木)12:30-13:30(第2会場)

◆ 計算創薬・バイオインフォマティクスを支える情報技術とGPU

   座長:奥山 義弘(株式会社HPCテック)

   講演:大上 雅史(東京工業大学)

   講演:永井 明史


深層学習に代表されるAI(機械学習)技術の生命科学や化学領域への応用は、近年爆発的な拡がりを見せている。AlphaFold2の登場は、タンパク質立体構造予測に関係する研究者のみならず、生物学や情報学の研究者が広く注目する一種の「祭り」を引き起こした。現在では、タンパク質複合体構造予測(AlphaFold-Multimer)、タンパク質-ペプチドドッキング予測、人工タンパク質設計(AfDesign)、リガンド当てはめ(AlphaFill)など、AlphaFold2をベースとした構造インフォマティクスの発展が急速に進んでいる。
AlphaFold2をはじめとする各種AI技術には、(学習/推論問わず)GPUの存在が欠かせない。我々も、AlphaFold2を活用した標的結合ペプチドの設計手法や、抗体CDR配列設計などの検討を進めてきた。また、低分子創薬や天然物創薬に資するAI技術開発も同様に行っており、タンパク質間相互作用を阻害するための低分子設計指針やバーチャル分子生成、グラフ深層ニューラルネットワークに基づく標的活性予測と解釈可能性の追求などの計算手法を開発してきた。本講演では、AlphaFold2を軸に、これらGPUを活用したバイオインフォマティクスや計算創薬の事例について紹介したい。


提供 株式会社ジーデップアドバンス
日時・場所 9月8日(金)12:30-13:30(第1会場)

◆ バイオインフォマティクスに貢献するGPU と関連技術

   講演:山田 泰永(エヌビディア合同会社 ヘルスケア開発者支援マネージャー)


近年バイオインフォマティクス領域ではシーケンサーの高度化、低コスト化を始めとして、研究のハイスループット化、高精度化、大規模化、さらに AI 技術を活用した新たな手法の発展などが急速に展開しています。エヌビディアのGPU とソフトウェア等の関連技術はそのようなバイオインフォマティクスの進展に既に役立っており、現在進行中の様々な開発により今後もさらに飛躍的に貢献度が高まっていくと考えられます。
本セッションではエヌビディアのヘルスケア分野への様々な取り組みを概説するとともに、特にライフサイエンス、バイオインフォマティクスの領域で有効活用できる様々な GPU 関連技術やソフトウェアをご紹介します。
具体的には全ゲノム解析に向けて GATK パイプラインを超高速に GPU 実装し無償公開しているParabricks ソフトウェア、ナノポア・ロングリードシーケンシングで既にほぼ標準的に使用されているベースコールの高速化等がございます。
その他にもDNA BERT のようなゲノム配列を扱う大規模言語モデル、またOpenFold や ESM Fold、Prot-T5 のようにアミノ酸配列からのタンパク質立体構造や特性を予測する大規模言語モデル、さらには創薬でのドッキングシミュレーションに活用できるAI モデルの DiffDock 等、バイオ領域の各種大規模 AI モデルを GUI や API で使いやすく提供する BioNemo サービスも簡単にご紹介します。
また今後に向けたシングルセル・空間的トランスクリプトーム解析の高速化に向けた取り組み等も可能な限りお伝えいたします。


提供 アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社
日時・場所 9月8日(金)12:30-13:30(第2会場)

◆ ヘルスケア・ゲノム領域でのクラウド技術とその活用、クラウドHPC、AWSの独自開発チップ、バーチャル富岳プロジェクト、超並列分子動力学計算ソフトウエアGENESISのAWS上での利用について紹介する。

   座長:遠山 仁啓(アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社 )

   講演:遠山 仁啓(アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社)

   講演:佐々木 啓(アマゾン ウェブ サービス ジャパン合同会社)


AWS(アマゾンウェブサービス のクラウドはヘルスケアおよびゲノム解析の領域ですでに広く活用されています。ヘルスケア領域では、クラウド上で患者データを安全に保管し、高度なセキュリ ティを維持しつ医療のスピードと継続性を担保するための耐障害性やスケーラビリティを実現している。また、爆発的に対象が増えているゲノム解析では、 AWS の高性能なコンピューティングリソースを利用し、大規模な遺伝情報の解析を可能にしている。 さらに、機械学習や生成系 AI の技術も活用し治療法の開発や疾患の予測にも貢献することができる。 AWS はヘ ルスケア業界のデジタル化と科学的進展を支えるプラットフォームとして重要な役割を果たしている。また、 AWS は HPC (ハイパフォーマンスコンピューティング)のために独自に開発した低コ スト低消費電力の HPC 向けのチップを仮想サーバのサービスの中で提供し、様々な分野での HPC の革新的なプロジェクトに貢献している。日本のナショナルフラッグシップのスーパーコンピュータである富岳を擁する理化学研究所計算科学研究センターとは、富岳上で開発された様々な高性能アプリケーションの AWS へのポーティングに協同で取り組んでいる。富岳 による研究成果の恩恵をより多くの人が享受できることを目指すこの取り組みを含む「バーチャル富岳」プロジェクトとその背景にあるAWS のユニークな HPC 技術を紹介する。


提供 ライフサイエンス統合データベースセンター(DBCLS)・
日本蛋白質構造データバンク(PDBj)
日時・場所 9月8日(金)12:30-13:30(第3会場)

◆ 生命科学におけるデータサイエンス促進のための基盤技術開発と最新動向

   座長:五斗 進(ライフサイエンス統合データベースセンター)

   講演:片山 俊明(ライフサイエンス統合データベースセンター)

   講演:横地 政志(蛋白質研究奨励会)


柏の葉キャンパスにあるライフサイエンス統合データベースセンター(DBCLS)は、大学共同利用 機関法人の情報・システム研究機構においてデータ共有支援と基盤技術研究開発を担う研究センターです。DBCLS では、多様な生命医科学のデータベースの知識グラフによるデータ統合とソフトウェアおよびサービスの開発を行っています。大阪大学の蛋白質研究所は蛋白質研究奨励会とも連携し、日本蛋白質構造データバンク(PDBj)の開発と運営を行っています。PDBj は、今年 20周年を迎えた国際蛋白質構造データバンク(wwPDB)の一員であり、その知識グラフ表現の開発、維持に関しては、PDBj が主導しています。
 生命科学の分野では生命の階層性を反映して多様なデータベースが作成されていますが、生命システムの理解のためには、これのデータベースを統合的に繋いで活用することが求められるようになっています。例えば、疾患情報とゲノム情報を組み合わせて疾患関連遺伝子を推定できるかもしれませんが、疾患の仕組みを深く理解し、効果的な創薬研究を進めるためには、蛋白質の立体構造情報が欠かせません。また、遺伝子のバリアント、発現調節、修飾、分子間の相互作用、およびパスウェイなど、最新の情報が集約された基盤も重要な役割を果たします。DBCLS とPDBj は、JST/NBDC の基盤技術開発プログラム・統合化推進プログラムを受けて研究開発を進めており、本ランチョンセミナーではこれまでの基盤整備の現状と展望および最新情報をご紹介します。


提供 株式会社サードウェーブ
日時・場所 9月9日(土)11:50-12:50(第1会場)

◆ 研究現場での活用事例とPC・ワークステーション最新技術トレンド動向について

   座長:藤本 將暉

   講演:藤本 將暉

   講演:笠浪 潤


研究現場での活用事例とPC ・ワークステーション最新技術トレンド動向について
株式会社サードウェーブより前半部分に主に弊社PCの研究現場での活用事例や強みをはじめとして、研究で重視されるPCパーツの説明や最新のワークステーションの紹介、後半部分はインテルの今後のCPUのタイムラインや現世代や次世代の技術説明、NVIDIAのグラフィックカードの将来動向やGeForeceシリーズとRTXシリーズの違いなどをわかりやすく説明させていただきます。


提供 住商ファーマインターナショナル株式会社
日時・場所 9月9日(土)11:50-12:50(第2・3会場)

◆ 空間トランスクリプトーム解析「STOmics」のアプリケーション事例、及び製品紹介
  ①細胞空間解析STOmicsと肺がん臨床検体への適用
  ②空間トランスクリプトーム解析技術STOmicsに関連する製品ご紹介

   講演:金井 昭教(東京大学大学院新領域創成科学研究科メディカル情報生命専攻)


近年、シークエンシングコストの低下と解析技術の向上により1細胞解析が盛んに行われている。1細胞解析では 20000 個もの細胞を解析することが可能となった。しかし、組織を 1 細胞解析のためにバラバラにした段階で空間的な位置情報は失われてしまう。そういった解析では各細胞が空間的にどの位置でどの遺伝子発現を行い、役割を果たしているのか知ることは出来ない。
我々は空間的な位置情報を保持したまま 1 細胞レベルで遺伝子発現解析を行う STOmics による解析を行った。STOmics では poly-T 配列を含むオリゴがスポット状に 500 nm 間隔で配置されている解析用チップに凍結切片組織を載せて解析を行う。組織から mRNA を染み出させてチップ上でキャプチャを行い、NGS 用のライブラリ作製を行う。シークエンサーは MGI T7 または G400 を使用してデータ取得を行った。
まずマウス脳での STOmics 解析を行い、Bin 200 レベルで組織像と合わせたクラスタリングが可能であり、部位ごとに分けられていることを確認することが出来た。また、1 細胞レベルでのクラスタリングにおいても組織像と合った遺伝子発現をしていることが確認された。
現在、我々はこの STOmics を肺がん検体に適用して解析を進めており、1 細胞空間解析によって得られた新しい知見について紹介させていただきたい。


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