大会長挨拶

謹啓

 この度、第27回日本腎不全看護学会学術集会を2024年11月9日(土)、10日(日)の両日に富山県の富山国際会議場にて、現地集合型で開催することとなりました。今回のテーマは、「腎不全看護の近未来」といたしました。近未来とは比較的近い将来(100年以内)を指しています。近未来に腎不全看護はどのように変貌を成し遂げるのかを想像し、期待を込めた議論が行われるように作りあげたいと考えています。

 医療はめまぐるしく進化を遂げ、腎臓病領域ではCKDの概念が定着し健康増進、予防をすることが必須です。しかしながら、CKDは緩やかに進行し腎不全への経過をたどるため、腎代替療法が必要となります。透析療法、腎移植だけではなく、保存的腎臓療法(CKM)を選択される方も増えつつあります。様々な選択肢を患者さんやそのご家族に提示しながら、より患者さんに寄り添った看護が求められる時代になりました。

 当学会は腎不全看護に携わる看護職のための研究発表・情報交換の場を提供し、腎・透析領域にかかわる専門看護師の知識水準の向上と、認定制度確立を目指して1998年4月1日に学会として発足し、2015年に法人化となり、学術集会も27回目を迎えることができました。ひとえに、先人の方々の功績のおかげと感謝しております。ここ数年はCOVID19の影響により、学術集会の開催の在り方を検討しながら続けておりましたが、5類への移行に伴い徐々に経済の動きや人の流れも落ち着きを取り戻しつつあります。このような背景のもと、完全現地集合型での開催が北陸の富山で開催できることに喜びと感謝を感じながら、有意義な学術集会となるように努めてまいりたいと思います。
 学術集会では、特別講演やシンポジウムに加えて、教育講演では最新の話題を含めた新しい情報を発信する場とし、これからの腎不全看護に活かせるような機会となりますように企画しております。交通の利便性が今一つかもしれませんが、学術集会を機に、日本海の北陸の地「とやま」へ多くの方にお越しいただき、実りあるものとなるように準備しお待ちしております。

敬具
2023年10月吉日
第27回日本腎不全看護学会学術集会・総会
大会長 松木 理浩

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