ご挨拶

第9回日本糖尿病理学療法学会学術大会 大会長ご挨拶


第9回日本糖尿病理学療法学会学術大会
大会長 林 久恵
愛知淑徳大学 健康科学部 教授

この度、第9回日本糖尿病理学療法学会学術大会を開催させていただくこととなりました。このような機会を頂きましたこと、大変光栄に感じますとともに、学会会員の皆様に心より感謝いたします。


13名の準備委員の協力の下、副大会長の河野健一先生、準備委員長の小池孝康先生と一丸となって鋭意準備を進めております。


この数年で糖尿病に対する理学療法は血糖管理に加え、合併症管理の必要性も認識されるようになりました。2022年度の診療報酬の改訂を追い風に糖尿病足病変や末梢動脈疾患ならびに末期腎不全等に対する理学療法の需要-特に歩行能力維持に向けた理学療法士への期待が大きくなってきました。


そこで第9回学術大会のテーマを
”STOP糖尿病重症化 歩く力は理学療法士が守る 歩ける足はチームで守る”

とさせて頂きました。


循環器病対策推進基本計画、診療報酬の改定、日本理学療法士協会の新生涯学習制度といった大きな変革の先にある「理学療法士の使命」を共有し、学会として我々が進むべき方向・強化すべき活動領域を再確認できる機会となればと考えております。理学療法士の役割は、予防や早期発見、治療後の再発予防まで多岐にわたり、質を担保した活動を展開していくためには、標準化に向けた取り組みも必要となります。特にデータの蓄積が計画されている課題については、学会員の皆様にご協力いただくだけでなく、ご活躍いただける環境を整える視点も重要であると考えます。


これまで、本学会が目指してきた糖尿病の重症化予防から合併症の対応まで、幅広く理学療法の役割を紡いでいくためには、若手育成の基盤整備、専門医および関連職種との連携強化、DXの活用など、重要な課題が複数あります。そこで今回は関連職種とともに建設的な議論ができるセッションを準備して、皆様と意見交換をさせていただきたいと考えております。


2020年よりCOVID-19感染拡大を受け、学術集会はweb開催が主流となり情報交換の機会が制限されましたが、国内外で対面での学術集会が再開されつつあります。第7回・第8回大会で培ったオンライン大会の良い面も取り入れながら、現地でも実りある意見交換ができる学術大会にしたいと計画を練っております。


会期は、2023年9月16日(土)、17日(日)の2日間とし、名古屋にて開催させていただきます。大会のポスターの全体像は、糖尿病足病変のイメージですが、その構成をご覧いただきますと、足を守るために必要なことや管理が必要な疾患を連想いただけると思います。日本糖尿病理学療法学会が、向き合ってきた課題にまた光が差し込むような素晴らしい演題のご登録と多くの皆様のご来場をお待ちしています。

2022年11月吉日

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