大会長挨拶





“一新紀元”
~基礎研究が支える臨床理学療法「新世紀」の到来~


   第30回日本基礎理学療法学会学術大会
   学術大会長 河上 敬介
   大分大学



“一新紀元”
 歴史や文化的な事,芸術や技術・製品など様々な場面で,新しい時代の到来を表す言葉です.

“記念と祈念”
 1996 年,研究者の卵が集った任意団体により,当学術大会の前身「第1回理学療法の医学的基礎研究会学術集会」が開催されました.当時は,基礎理学療法学を看板に掲げる大学院は,我が国に一つもありませんでした.我々は,基礎医学や臨床医学を始めとする関連諸学際領域の先生方を師として研究のイロハを学びました.本学術大会は,そこから数えて30回目の節目の年となります.我々基礎理学療法学の研究者を生んでいただいた関連諸学会の先生方に感謝し,これまでの発展を “記念” する学術大会にしたいと考えます.そして,これから基礎理学療法学の発展を牽引していただく若い研究者の方々の更なる飛躍を “祈念” する学術大会にしたいと考えます.
 ちょっとだけやんちゃな大会長とともに“一新紀元”を感じる大きな変革の場に立会っていただける方を募集します!

“グローバルスタンダードな議論の場を提供”
 議論無くして発展無し.学術大会最大の魅力“議論”を十分に堪能していただくために,様々な思考を凝らします.一般演題は全てポスター発表形式とします.1日目の夕刻には,ポスター会場に全員が集う総合討論会を設けます.国際学会でよく目にする,軽食とドリンクを片手にディープな議論が出来る場を提供します.自分の研究を積極的にアピールする力を磨き,未来へ向けて研究を深化させる場としてお使いください.

“ScienceとArtのlinkのためのHands on Seminar”
 基礎理学療法学は評価・治療技術という“Art”に落とし込む必要があります.この “Art” は,できるだけ“Science”に裏付けられたかたちに成熟させることが大切です.理学療法の対象器官となることが多い骨格筋について解剖学-超音波解剖学-体表解剖学を“link” したHands on Seminarを盛りだくさん設けます.また,当学会はもとより学会連合の悲願であった『PT学会連合版徒手筋力検査法』が完成しました. 我々PTのために我々PTが作成した,新たなMMTを習得するためのHands on Seminarを設けます.

“おんせん県おおいた”
 ご存じの通り別府は“おんせん県おおいた”の大本山です.様々な泉質の温泉と大自然が皆様方をお待ちしております.残念ながら交通の便がさほど良くない土地柄です.この際,ゆとりをもってお越しいただき,“おんせん県おおいた” を十分に堪能し,大きな変革をもたらす新たなアイデアを生み出す時間にしていただければと考えます.

“記憶と記録”
 そして,50年後100年後の“記憶”“記録”に継がれる学術大会にできればと考えております.

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